蓮寿山 常諦寺
![]() 常諦寺本堂。昭和11年再建 |
名 称 常諦寺 (山号:蓮寿山)
所 在 静岡県富士市本市場字郷倉東84
宗 派 日蓮宗
創 建 弘安4年(1281)2月13日 本 寺 身延久遠寺
開 基 高橋六郎入道 開 山 日弁上人
本 尊 一塔両尊四士 鎮 守 日朝堂
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高橋六郎入道開基の「日朝さんのお寺」
富士市本市場。旧東海道と旧国道1号線(県道396号)の交差地点から、北150mのところにある日蓮宗の寺。眼病に霊験ありと信仰される境内の日朝堂にちなみ、「日朝さんのお寺」と俗称されている。 開創は弘安4年(1281)2月。日蓮の大檀那・高橋六郎入道が、日蓮の還暦祝いに自邸を寺に改めたのが起こりと伝わる。日蓮の天寿を賀する意味から山号を蓮寿山、寺号は入道夫妻の戒名「妙常」「妙諦」から1字ずつとって常諦寺にしたといい、夫人が日興の叔母にあたることから、とうじ日興の弟子だった中老僧・日弁を開山に招いた。 もと身延山直末の中本寺で、明治維新までは塔頭2寺(本行院・全了坊)、末寺6寺を管掌していたが、現在は末寺1寺となっている。『加島村誌』によれば文政4年(1821)2月に堂宇・古文書を焼失しており、『修訂駿河国新風土記』は「客殿 庫裡-焼失 七面堂-焼失 祖師堂-再建成 塔頭本行院・全了坊-再建成」と記す。現在の本堂は昭和11年再建で、彫刻は本市場の彫刻師・板倉聖峰作。山門は昭和61年の建造である。 ◆寺宝として高橋入道夫婦に関する断筒および記録、養珠院(お万の方)愛用の守り本尊絵曼荼羅などを所蔵。◆日朝堂は久遠寺第11世日朝の木像をまつる。1木3体の木像といい、他2体は身延山覚林坊、本覚寺に安置。眼病に苦しむ人々を救済した上人にあやかり、眼病治癒の信仰をあつめる。◆江戸期の寺領は御朱印5石8斗、除地2石9升5合。 |
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昭和61年築の四脚門 | 本堂前灯籠。安永5年(1776)銘 |
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山門扁額 | 境内 | 本堂蟇股の彫刻 |
参考文献 駿河記、駿河志料、修訂駿河国新風土記、加島村誌、富士市の寺院、富士市の仏教寺院、日蓮宗寺院大鑑、全国寺院名鑑 |
(フォト撮影日:平成19年10月28日) |
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