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不入斗 冨士浅間宮

本殿
国重文の本殿。三間社流造・桧皮葺
名 称
冨士浅間宮[ふじせんげんぐう]
所 在
静岡県袋井市国本字不入斗964
主 神
木花開耶姫命
創 建
伝:大同2年(807)
祭 礼
田遊祭:1月3日 例大祭:10月13・14日など
敷 地
4,808坪ほか社林
神 紋
五三の桐
社 格
式内社(小) 旧郷社
石 造
石仏
備 考
本殿(国重文)
神 徳
安産・子宝・火難除けほか

本殿は天正18年再建、国重文指定

赤鳥居
旧東海道に南面する赤鳥居

JR愛野駅から北西へ徒歩12分。国本区の旧東海道筋に、冨士浅間宮の赤鳥居がぽつんと建っている。あたりに神社は見あたらず、ややちぐはぐな光景だが、それもそのはず、ここはかつての参道入口。鳥居縄手と呼ばれた地区をぬけつつ800mほど北へいった浅間山に、老木に包まれた社は鎮座している。

社記によれば、創建は平安初期の大同2年(807)。坂上田村麻呂が東征のおり、浅間大神の神力により平定を成しえたことから、その神恩に報いるため社殿を営み、太刀1口を献じたと伝えられる。天正年間(1573~92)に武田氏の兵火にかかったものの、天正18年(1590)に地頭・本間重泰が再建、寛永15年(1638)に遠江久野藩主・北条氏重によって現在地に遷された。

拝殿
拝殿は享保元年(1716)再建
大正元年に茅葺きから瓦葺きへ

すぐ南をとおる東名高速道をながめつつ、100余段の階段を上がると赤鳥居。それをくぐって神門・楼門跡を抜ければいつしか喧騒も消え、一帯に森閑とした雰囲気が漂う。しばらく歩くと、突き当たりに古式な社殿。三間社流造りの本殿は本間重泰再建のもので、素木と檜皮葺きの素朴さが温かみを醸す国重文だ。

1月3日、不入斗の男子によって田遊祭が行われる。祝詞奏上、交通安全祈願、作柄占いと続いたのち、拝殿の床板に柳をうちつける「田起こし」、床板の隙間に榊をさしこむ「田植え」、鳥追いの詞章を唱えて弓矢をいる「弓取り」の3部構成で、その年の五穀豊穣などを祈願する。秋の例大祭は10月14日。古例により、生きた鶏と鯉が奉納され、「牛の舌」とよばれる餅をささげるという。

入口 鳥居 神門
境内入口 上がりきると鳥居 続いて神門
参道 楼門 石仏
参道風景 楼門跡の礎石 石仏の祠
磐境 灯籠
参道途中に磐境 社殿脇のふるびた灯籠

境内社

境内社は計9社。摂社は本社祭神の姉・磐長姫命をまつる原川神社。本社からやや離れたところに、古びた拝殿(平入り)・本殿(一間社流造り)が、玉垣に囲まれて鎮座する。古くからの境内摂社で、以前は「富士西の宮」と称していた。

末社は8社。本社後方に八王子神社(八王子神)、谷田宮(蛭兒命・伊弉冉尊)があり、覆屋に以下6社が並ぶ。天伯神社(稚産霊神)、齋宮司神社(不詳)、神明宮(天照皇大神・豊受大神)、稲荷神社(稚産霊神・倉稲魂命・保食神)、秋葉神社(不明)、富士神社(大山祇命・彦火瓊々杵命)。

なお、明治期編纂『明治神社誌料』、昭和初期編纂『静岡縣神社要覧』『静岡縣神社志』では、末社に素盞鳴神社(素盞鳴尊)がみえ、秋葉神社は未記載。

原川 6社
原川浅間宮 6社覆屋
原川 八王子 谷田
飾り瓦(原川) 八王子社 谷田宮

由来端緒

社記によれば、創建は大同2年(807)。坂上田村麻呂が東夷征伐のおり、浅間大神の神力によって平定を成しえたことから、その神恩に報い奉るため社殿を営んで浅間大神をまつり、太刀1口を献じたのが始まりとされる。当初は「山名神社」と称したが、のちに富士浅間宮へ改称したという。また、『延喜式』神名帳所載の山名郡「郡邊神社」にあてる説もある。

建武2年(1335)に足利直義が「遠江国冨士不入計」を富士山本宮浅間大社に寄進、応永7年(1400)には今川泰範が重ねて安堵寄進している。天正年間(1573~92)、武田氏の兵火にかかり焼失。天正18年(1590)7月9日、地頭・本間源三郎重泰がいまにのこる本殿を再建し、寛永15年(1638)3月、遠江久野藩主・北条出羽守氏重が現在地に遷した。慶安2年(1649)8月には、朱印高16石9斗および社中山林竹木仕先規諸役免許を認可される。

その他、天正17年(1589)5月に本間源三郎重泰が鰐口、寛永4年(1627)に原川城主・北条出羽守氏良が田中内重良を奉行に梵鐘、元禄12年(1699)1月に横須賀城主・西尾隠岐守宗成が御門帳2枚、享保4年(1719)5月に菅谷村の久野宗正が鳥居銅額を奉納。明和4年(1767)6月には、菅谷村の久野彦衛門宗春が楼門を再建している。

明治12年7月24日、郷社に列格。同40年5月27日に本殿が特別保護建造物(国宝)指定。昭和25年8月29日に本殿および天正18年・寛永15年・安永4年(1775)・文政12年(1829)の棟札が国重要文化財指定。

参考文献 境内案内板、冨士浅間宮の田遊び、遠江国風土記傳、明治神社誌料、磐田郡誌、静岡縣神社要覧、静岡縣神社志、日本社寺大觀神社篇、全国神社名鑑、袋井市史、日本歴史地名体系、角川日本地名大辞典
(フォト撮影日:平成19年5月12日)

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