富知六所浅間神社(三日市浅間神社) 例大祭
「岳南総鎮守」として崇敬されている富知六所浅間神社(三日市浅間神社)の例大祭が5月3日、同社神殿で行われた。大勢の氏子・関係者参列のなか、神事が古式にのっとり厳かに執り行われた。
伝統の祭礼
富知六所浅間神社の祭祀はかつて年75度行われていた。うち就中武射神事・柴祭(4月・11月)・流鏑馬神事・重陽月待祭を「五大祭」と称し、最重要神事に位置付けていた。
また4・11月の大宮神幸では駿河国惣社(静岡浅間神社)より国方奉幣使が参向。当社で神事後、富士山本宮浅間大社で奉幣し、帰路ふたたび当社で奉幣した。当社が富士郡のみならず、駿河国における祭祀で重要な立場にあったことを示している。
祭儀は明治初年の制度改正にともない一新され、かつての流鏑馬神事がこんにちの例大祭となった。流鏑馬は古来、浅間大社五月会でも射手もつとめた下方五騎・加島五騎によって奉納されたが、明治維新後に廃絶。現在は神事のみとなっている。
当日は午前10時から約1時間、神職9人、氏子総代・商工業関係者100人余り参列のもと、神殿で神事を執り行った。また、歩行者専用となった社前通りおよび境内には多数の露店が軒を連ね、家族連れの参拝客などで賑わいをみせた。
なお、旧地名の「三日市場」は、神事日に「市」が立ったことに由来するという。
露店ならぶ
鳥居
境内風景
境内風景
境内風景
ならぶ参列者
昇殿
静々とすすむ神職一行
神事終了
参考文献 富知六所浅間神社頁と同じ
(フォト最終撮影日:平成21年5月3日)