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龍神社(新浜)

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名称龍神社りゅうじんじゃ [通称:金毘羅神社こんぴらじんじゃ
所在静岡県富士市川成島字新浜930
主神高龗神
配神大物主神 宇釈之御魂神 八千戈神(摩利支天) 疱瘡神  備前拾四柱大人命霊神
創建不詳例祭11月9・10日
社地650坪社格旧無格社
神徳水の神、漁業・海上安全、大漁満足ほか
交通JR富士駅より南へ3.4km、新富士駅より徒歩22分 駐車場無
  1. 由緒
  2. 境内概要
  3. 写真
  4. 関連リンク・参考文献

新浜の産土神

川成島の南端、駿河湾に面する新浜の産土神。「龍神社」が正しい名だが、相殿で祀る金毘羅神社(元境内社)の名で覆い隠されてしまい、「新浜の金毘羅さん」といった方が通りは良い。いずれにせよ、水関係の神としてあつい信仰を集めてきたようだ。

古くは八大龍王を祭祀

創祀に関する記録はない。ただし、境内に文化7年(1810)の灯籠があり、弘化3年(1846)の改築棟札も残る。加えて、同社のものかは定かでないものの、明和7年(1770)の棟札もある。これらを鑑みれば、遅くとも江戸中期には祀られていたに相違ない。

弘化3年9月の棟札には、「奉遷宮中央大日大聖八大龍王鎮座」「玉寶山大善神」「新濱村中 安全」などと書かれている。仏教系の八大龍王を祀っていたことが分かり、また鮫島の玉宝山大善院(真言宗醍醐派)が法主をつとめていたようだ。

文献に目を移すと、江戸期の諸地誌は未掲載なれども、明治17年の『神社調上申書』に記述がある。社名は「龍神社」、祭神は神道系の「高龗神」に代わっている。

加えて、境内社として琴平神社と稲荷神社、八千戈・床浦合祀神社が列記されている。そのなかで、稲荷神社に関して「駿河志料ニ川成嶋稲荷神社トアルハ此社」と注記がある。『駿河志料』は幕末の地誌で、先に触れたように龍神社は載っていない。そのころは稲荷神社の方が大きかったのかもしれない。

明治32年の高潮

明治17年当時の境内設備は、境内地1,027坪、鳥居1丈×7尺5寸、拝殿2間半×2間、雨覆2間×1間半、本殿2尺1寸×1尺8寸だった。例祭は陰暦9月19日、信徒82人。

しかし明治32年10月7日、台風高潮で社殿が被災。この高潮は田子の浦の沿岸一帯をひろく襲い、死者59人、潰家348棟もの被害を出した。特に新浜や前田新田はことごとく押し流された。

そのため、新浜区だけで龍神社を維持することはかなわず、川成島本村の浅間神社および第六天神社から田を融通してもらい、この米を修理代に充てたという。

棟札によれば、昭和7年に上棟祭を米之宮浅間神社社司のもと執行しており、下って平成3年に本殿を改築。このとき、境内社を相殿へ遷座し、また境内で祀られていた「備前さん」を「備前拾四柱大人命霊神」として新たに合祀した。

備前さんは次のように伝えられている。

昔、備前国から御用米を積んできた船がしけに遭い、田子の浦で転覆、14人が落命した。彼らのむくろは新浜にあがり、生き残った乗組員と村人は石塔を建て手厚く供養した。

それから長い年月が過ぎ、石塔は人々の記憶から消えた。ところがある年、信心深い老婆に「石塔を祀るように」と霊夢があった。告げられた場所を掘るとくだんの石塔が現れ、人々はこれを祀った。以降、願い事に霊験あらたかといわれ、「備前さん」と敬愛されている――。

平成3年に社殿改築

駿河湾に臨む防潮堤にそって松林が黒々と茂り、そのきわまで新浜の家並みが寄せる。龍神社は、松林と家並みの境に鎮座し、半ば松林、もう半ばは民家に埋もれている。海のそば、さらには富士早川と下堀川の合流点にも近く、なるほど龍神を祀るにふさわしい立地。

東向きの鳥居をくぐると、すっきりと整った境内に出た。広くはないが、空がひらけていて窮屈感はなく、そのくせへりに豊かな防風林があるため、神域としての趣は欠いていない。一段高い場所に築かれた社殿のすがたも良く、そこに至る階段や狛犬の雰囲気もいい。

鳥居
鳥居
本殿
本殿

社殿や手水舎は、平成3年改築とまだ新しい。御鈴や賽銭箱、社殿下の春日灯籠もこの時に奉献された。一方、参道狛犬は昭和22年生れで、社殿北にならぶ灯籠2対は、文化7年(1810)と昭和22年の奉献。社殿南の祭器庫は、旧稲荷社の社殿だという。

狛犬
狛犬
千羽鶴
奉納された千羽鶴

なお、冒頭で「金毘羅さんといった方が通りは良い」と書いたが、むしろそう呼ばないと通じないのかもしれない。地図は「金毘羅神社」、市広報誌は「新浜金毘羅さん」と載せ、そばの橋は「こんぴらばし」。境内の由緒書までも「金毘羅神社」だ。龍神の立つ瀬がない。

境内風景
海
新浜の海
社頭
社頭風景
境内
境内風景
祭器庫
祭器庫(旧稲荷社)
狛犬
狛犬
本殿
本殿
灯籠
灯籠。奥が文化7年
本殿
本殿
懸魚
千鳥破風の懸魚

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参考文献 駿河記、修訂駿河国新風土記、駿河志料、神社調上申書、富士郡神社銘鑑、富士市の神社、田子浦の郷土誌、広報ふじ、ふるさとの昔話 、日本歴史地名体系、角川日本地名大辞典
(フォト最終撮影日:平成24年9月15日)
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